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20020123 世間学への招待 阿部謹也 編著 定価1,600円+税 

私たちが組み込まれている世間とはいったい何か? ムラ的共同体としての世間、近代法と「世間の掟」の二重構造、対人恐怖にみられる世間の影響、作家と世間の関係など、私たちの日常生活と世間とのかかわり方を検証し、〈生活世界〉の構造を解読する論考集。

まえがき  阿部謹也
第1章 世間と差別 阿部謹也
  1 ヨーロッパの個人と日本の個人
  2 日本を貫く二つのシステム
第2章 「水」の構造──世間における紛争解決の手段 瀬田川昌裕
  1 「水」の構造
  2 「世間」のなかの「水」
  3 「水」の機能障害──蒸発と凍結
第3章 いま、なぜ世間なのか──戦後日本における経済社会構造の変容から 田中史郎
  1 「社会」と「世間」
  2 戦後日本における「社会」と「世間」
  3 いま、なぜ「世間」なのか
第4章 「中間的」共同幻想としての世間──わが国における対人恐怖の解明を通じて佐藤直樹
  1 対人恐怖の根底には世間がある
  2 世間では「配慮」を強いられる
  3 独特の競争社会としての世間
  4 「中間的」共同幻想としての世間
第5章 法学における社会と世間のあいだ──法世間学序説 瀬田川昌裕
  1 どこにもある「世間」
  2 世間の構造と機能
  3 世間の掟
  4 法世間学の可能性
第6章 世間主義の思想──三重県下における初誕生儀礼をめぐって 近藤直也
  1 三重県下における初誕生儀礼の事例
  2 事例研究
第7章 ネパールの山村における社会、世間生活──NGOの経験をとおして 清沢 洋
  1 ネパールにおける「世間」とは
  2 NGO活動をとおして見る村落共同体
  3 共同体という福祉施設
  4 日常生活に垣間見る「世間」
  5 誇りと恥
  6 生きつづけている世間
第8章 俳句とハイクと世間──西洋における俳句受容の一端から 元吉瑞枝
第9章 わが国における作家と世間──日本における生活と思想の問題性 片山恭一
  1 「作家」という困った人たち
  2 彼らは「世間」といかに対峙したか
  3 「世間学」を超えて
あとがき 阿部謹也